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ぎっくり腰ってどんな病気?

ぎっくり腰

 

くしゃみや咳をしたとき、荷物を持ち上げようとした時などの日常のふとした動作で、突然腰に激痛が走るのがぎっくり腰(急性腰痛症)。動くことも、歩くこともできないほどの痛みに襲われます。

 

このため、ドイツ語では“魔女の一撃”(Hexenschuss)、英語ではそのものずばり“急性腰痛”(acute low back pain)と呼ばれています。

 

医学的にも『急性腰痛』『腰椎ねんざ』などと呼ばれていますが、ぎっくり腰が起こるメカニズムははっきりとはわかっていません。このため、ぎっくり腰も、いわゆる“原因不明の腰痛”である『非特異的腰痛』に分類されています。

原因

上に述べたようにぎっくり腰の原因ははっきりとはわかっていませんが、“こむら返り”のように筋肉がつっているという説や、腰回りの筋肉の捻挫、靭帯の軽度の損傷という説などがあります。

 

また加齢などによって腰椎や椎間板に何らかの病変があり、そこに無理な姿勢を取ったことなどが加わることでぎっくり腰を引き起こすとも考えられています。

ぎっくり腰が起きやすい動作

ぎっくり腰が起きやすい最も危険な動作は、以下のような中腰で体をひねる動作です。

  • 上半身だけ横を向いてくしゃみをする。
  • 重い物を持ち上げる途中で後ろを振り返る。
  • 顔を洗いながら横にあるタオルを取る。

 

他にも以下のような動作をした場合にぎっくり腰が起きやすくなります。

  • ふとんなどの大きなものを持ち上げる。
  • 長時間、中腰の姿勢を続ける。
  • イスに座ったままで床に落ちたものを拾う。
  • 高い段差のある階段を上がる、または下りる。
  • 長時間同じ姿勢を取った後に急に姿勢を変える。
  • ウォーミングアップなしで急に運動をする。

症状

突然、腰に激痛が走り、ちょっと体を動かしただけでも激しく痛んだり、痛みのために歩けなくなったりします。この痛みは安静にしていても2〜3日は続きます。

 

その後、激しい痛みは徐々に落ち着いてき、1週間ほどで日常生活に戻れる程度になります。通常、1ヶ月程度でほとんど痛みは無くなり、自然に治ります。

 

ただし、『どんな姿勢をとっても楽にならない』『発熱を伴う』『冷や汗が出る』『尿の出が悪い』『脚にしびれが出る』などの症状が一緒に出た場合は、以下のような重大な病気が潜んでいる可能性があります。この場合は出来るだけ早く病院を受診しましょう。

急な腰痛になる重大な病気

脊椎腫瘍

尿路結石

胃・十二指腸潰瘍(穿孔)

急性膵炎<

解離性大動脈瘤

子宮内膜症

 

等々。

対処法

痛みが激しい急性期(最初の2〜3日)は横になって安静にします。エビのように腰をまげて横になるか、仰向けに寝る場合は膝の下に枕などを入れるといいでしょう。

 

柔らかい布団やマットレスは腰が沈み込んで腰に負担をかけるので、硬い布団や高反発マットレスで横になリましょう。

 

痛み止めとしては市販の非ステロイド系消炎鎮痛薬を飲みましょう。また冷湿布で患部を冷やして炎症を鎮めます。急性の痛みが起きた時は、一般的に最初は冷やす、2〜3日経ったら温める、が原則です。

 

2〜3日経って痛みが少し落ち着いてきたら、無理のない範囲で体を動かすようにしましょう。以前はぎっくり腰になったら安静にするとされていましたが、安静にしすぎるのはかえって回復を遅らせることが分かってきています。安静にするのは最初の2〜3日が目安です。

 

1週間ほどすると痛みもだいぶ治まるので、普段と同じ生活に戻ります。痛み止めや温湿布などは症状に応じて使いましょう。

治し方

病院での治療

病院を受診するのは動けるようになってから。急性期にあわてて病院にかかる必要はありません。

 

病院では必要に応じてレントゲン検査やMRI検査、血液検査、尿検査などを行い、消炎鎮痛薬、湿布、塗り薬などが処方されます。

 

コルセットを希望する場合は、その旨を医師に伝えましょう。

 

⇒『病院で腰痛治療』へ

 

自宅での改善・予防法

ぎっくり腰は一度なると繰り返す=クセになることも多い病気です。ぎっくり腰がクセになるのを防ぐためには、腹筋や背筋などの腰回りの筋肉を鍛える腰痛体操をすることが大切です。

 

またぎっくり腰を繰り返す人の中には、椎間板ヘルニアの前段階にある人もいます。何度もぎっくり腰を繰り返す人は、病院で詳しい検査をしてもらう方がいいでしょう。

 

⇒『腰痛体操』へ

 

⇒『ツボ押し』へ

 

⇒『日常生活の工夫』へ

 

まとめ

  • 何気ない動作で突然、腰に激痛が襲うのがぎっくり腰。
  • 原因ははっきりわからないが“中腰で体をひねる動作”が最も危険。
  • 激痛がある急性期は2〜3日。1週間程度で痛みはだいぶましになり、その後、自然に治る。
  • 急性期は痛み止めを服用しつつ安静にする。急性期が過ぎたらできるだけ体を動かす方が回復が早い。
  • 病院は急性期が過ぎてから受診すればよい。
  • ぎっくり腰はクセになることも多いので、腰回りの筋肉を鍛えることが大切。